VOL.309『一人から千人に』


『一人の人を満足させられない者が

千人の人を満足させるとは

私は思えませんよ。』


これは、 「ニッポン行きたい人応援団」という番組で紹介された、

落語家 桂歌丸さんの言葉です。


東欧の国 ジョージアで日本語を学んでいるケタさん(19才)は、

ネットで桂歌丸さんの落語を見て、すっかりハマってしまったそう。

そこで番組を通して来日し、

落語のお弟子さんのお仕事を見学させてもらうことになりました。


師匠にお茶を出すことは、お弟子さんの大事な仕事のひとつ。

師匠一人一人の好みをすべて覚えなければなりません。


たとえば、

楽屋についたら、ぬるめのお茶。

着替えがすんだら熱いお茶。

落語を終えたら冷たいお茶。

…のように、好みに合わせて丁寧にお茶を淹れてお出しする。

給湯室と楽屋を何度も往復します。


すると、それを見ていたケタさんが、


「お茶の好みを覚えることと
 落語が上手になることは、
 違うと思うんですが…?」


と質問しました。

すごく良い疑問ですね。


お弟子さん、どう答えるんだろう
と思っていると…


『うん…それはですね。

 目の前の人を喜ばすことができなければ

 100人、1000人のお客様を喜ばすことはできない

 ということなんです。

 これが師匠の教えです。』と。


冒頭の桂歌丸さんの言葉に繋がります。

 

一人を大事にすることが100人を大事にすることにつながる

相手のことを思ってお茶を淹れる。

落語とは何の関係もなさそうだし

雑用にも思えてしまうようなことが

心の根っこを育てている。


目の前の一人を大事にすることが

多くの他者を大事にすることに繋がる。


人との関わりの中で、

自分の所作に配慮して丁寧に接することも

まさに ”目の前の一人” を大事にすること。


「所作美人のこころ」を育てる上で

とっても大切なことを、落語から教えて頂きました。


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今日は残りの人生で一番若い日♪

凛とした姿勢と温かい言葉で充実の一週間を!

所作で女性は変わる【 仁礼塾 】HP


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