VOL.370『想像力を助けるもの』

所作や礼儀作法は、相手の立場に立って振る舞うことが大事で、

相手の立場に立つためには「想像力」が大事。

……というようなことは、今まで何度か書いてきました。

 

もちろん、それはそうなんですが、

実際「相手の立場に立つ」ってけっこう難しくないですか?

 

私は、父が手話講師をしている関係で

耳の聞こえない方々と接することがあります。

15年位前、私がはじめて生まれつき聞こえない方とお話したとき

自分がいかに ”想像できていないか” に気づかされたんです。

 

日常どんなことに困っていますか?と質問してみると

このような答えがありました。

・道を歩いていて、後ろから自転車のベルを鳴らされても気づかなくて怒られてしまう。

・いざという時、110番や119番に電話することができないので不安。

・ドアをノックされても分からない。

・後ろから呼びかけられても分からないので無視したと思われてしまう。

・電車が急に動かなくなった時、車内アナウンスが聞こえず何が起こったか分からない。

などなど。。

 

なるほど言われてみれば、それはそうだ、ということばかりなのに、

今までぜんぜん想像できてなかったなぁ…と当時すごく反省したんです。

 

 

知識は想像を助ける

相手の立場に立つのはたしかに難しい。

でも、たとえば上記のようなことを「知識」として知っているだけでも

相手の立場を想像する助けになるんじゃないか、とも思ったんですね。

知識は、想像力を働かせるヒント、きっかけになります。

 

聞こえない人にかぎらず、自分の周りにはいろんな人がいて、

誰一人として同じ立場の人はいません。

だから少しでも相手の立場に立って振る舞おうと思ったら

自分の興味あることばかりでなく、色々なことに関心を持って、

アンテナ張って、幅広い知識をたくさん蓄えていく。

 

知識は、ただ知ってるだけではあまり意味がないけれど

実践したり、想像力を働かせようとするとき

初めて土台としての力を発揮します。

知識は想像力を広げるためのツールです。

 

所作美人は「知識×想像力」で、

相手の立場に立って振舞おうとする人、

でありたいですね(^_^)

 

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今日は残りの人生で一番若い日♪

凛とした姿勢と温かい言葉で充実の一週間を!

所作で女性は変わる【 仁礼塾 】HP

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