VOL.524『座礼でお見送り』
先日、ある甘味処へ行きました。
自宅を改装して、女性が一人で営んでいる小さなお店です。
本当にお宅にあがらせてもらう感覚で玄関で靴を脱いで入ります。
美味しいお汁粉と煎茶を頂いて、テーブルでお会計をすませると、
玄関までお見送りに来てくれました。
靴を履いてふと振り返ると、店主の女性が正座をしていて、
「座礼」(正座でのお辞儀)でお見送りしてくださったんです(!)
その座礼がまた美しくて…。
やっぱり丁寧なお辞儀ってほんと素敵だなぁと感じたので、
今日は美しい座礼のポイントをお伝えしようと思います。
(生徒さんは復習がてら、イメージしながら読んでみてくださいね)
押さえておきたいポイントは3つ。
1,正座の座り姿を整える
2,姿勢を崩さずにお辞儀する
3,ゆっくりと起き上がる
まず大事なのは、お辞儀をする前の姿勢。
正座をしたとき、腹筋の力が抜けていると上半身が安定しないので
丹田を意識して腰をまっすぐ起こします。
肩の力は抜いて、肘が張らないように。
指先もきれいに揃えておきましょう。
お辞儀をする際は、美しく整えた姿勢を崩さないように
脚の付け根から倒していきます。
背中が丸まったり、首が下がったりしないように。
しっかりお辞儀をして起き上がる時は勢いよく上がらず、
ゆっくり丁寧に最後まで気を抜かずに元の姿勢に戻ります。
終始、指先は離れないように揃えておきましょう。
細かい手のつき方などは今回触れませんが
立礼でも座礼でも、お辞儀で大事にしたいのは、
美しい姿勢と残心。
心を残すと書いて「残心」
すなわち最後を大事にするということ。
姿勢も残心も、お相手に対して誠実に真摯に向き合っていることを
態度で示しているということ。
たとえ言葉がなかったとしても
態度だけでも思いが伝わるようなお辞儀をしたいですね。
ふと入った甘味処で素敵なお見送りをしていただけて
お辞儀の素晴らしさを、改めて感じられた日となりました。
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今日は残りの人生で一番若い日♪
凛とした姿勢と温かい言葉で充実の一週間を!
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