VOL.416『離見の見』

ドラマ「俺の家の話」の中で

能楽の大家・世阿弥の言葉、

【 離見の見(りけんのけん) 】が紹介されました。

 

『演者は、自分の姿を

身体を離れた客観的な視点で

左右前後から、よくよく見なければならない』

という教えです。

 

自分自身のことを、主観ではなく

“第三者的視点”で距離を置いて見よ、と。

 

ドラマの中では、

あたかも幽体離脱したかのように

少し離れたところから自分を見つめている、

という演出がなされていました。

 

日所生活の中で「離見の見」を

意識することで得られるもののひとつが

「冷静さ」

ではないかと感じています。

 

たとえば感情的になっているとき。

夫婦げんかや子どもの態度にイラついているとき。

「離見の見」つまり第三者的視点を持つことで

一旦、冷静さを取り戻すことができます。

 

 

所作がバタバタしたり、焦ったり

せっかちになっているときも

主観(自分)にばかり意識が向いていることが多いです。

 

そんなとき「離見の見」を意識することで

一回「自分」から離れることができる。

 

離れることで全体が見えて、

今どう振る舞うべきかが分かってくる。

結果的に所作が落ち着きます。

 

自分と向き合うことは大事だけれど

近すぎると何も見えなくなるように

距離を取ることで見えるものもある。

 

すぐにいっぱいいっぱいになったり

周りに振り回されやすかったり

感情的になってしまったときは

 

【離見の見】という言葉を思い出すだけでも

一旦、気持ちがリセットされるんじゃないかと思います。

 

私も、やることに追われて

プチパニックを起こしそうになったときは

視点を自分から離すよう意識しています。

 

冷静さを取り戻したら、

深呼吸して一つ一つ対処していくだけ。

 

【離見の見】

心に留めておきたい言葉のひとつです。

 

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今日は残りの人生で一番若い日♪

凛とした姿勢と温かい言葉で充実の一週間を!

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