VOL.492『所作は「修行」?』

「美しい人を作る所作の基本」桝野俊明 著

この本は、ちょうど10年前の2012年

私が仁礼塾を始めた半年後に発行されたもので、

この本を読んだとき、

私がレッスンを通じて伝えたいことってこういうことなんだな、

と、いたく感銘を受けたものでした。

 

この本の中に、「行住坐臥(ぎょうじゅうざが)」という言葉が出てきます。

「行」は歩くこと
「住」はとどまること
「坐」は座ること
「臥」は寝ること

要は「日常のふるまい」のことなのですが

『禅の修行とは、所作のすべてを整えること』なのです。

と冒頭で書かれています。

禅宗では、立ったり座ったり歩いたり、食事したり、眠ったり、

すべての動作について作法にかなった身のこなしをすること、

日常の動作の一切合切が修行なのだ、と。

 

これらの内容については、今までも何度も何度も読んでいて、

「禅ではそういう考え方なんだな」

と普通に捉えていたのですが

最近、禅の修行僧にとってだけでなく、私たちにとっても

「修行」という言葉が本当にしっくりくるんだな、と

心底実感するようになったんですね。

なぜなら、日常生活、普段の生活のふるまいを

美しく丁寧に行うことは本当に難しいことだから…。

 

ちゃんとした場面ではちゃんとできても

誰も見ていない自分の部屋、せいぜい家族しかいない家の中で

自分を律して、所作を整える。作法に則って動き続ける。

これって相当難しいですよね?

まさに「修行」以外の何物でもありません。

 

なので、とりあえず

できることからやってみます。

 

生徒さんにも、自宅で取り組むことは

本当にハードルを下げて考えてもらうようにしています。

食器棚の扉だけは静かに閉める、とか

箸置きを使うところから始める、とか。

さすがにこれくらいならできるだろう、ということを

ご自身で考えてもらっています。

 

今までやっていなかった新しい習慣を取り入れ、

定着させるのは本当に難しいこと。

なのでごくごく簡単なことから、確実にできることから一つずつ。

 

でも・・・

たまには修行僧になった気持ちで

丁寧に作法に則って過ごす一日を

作ってみるのも面白いかもしれませんね。

 

「行住坐臥」

日常の振る舞いを整えることは修行。

「修行」なので簡単にはできません。

なかなかきちんとできなくても、自分ってセンスないのかな、

なんて、まったく思う必要ないですよ。

私もずーっと修行中です(^_^)

 

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「美しい人を作る所作の基本」桝野俊明 著

 

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今日は残りの人生で一番若い日♪

凛とした姿勢と温かい言葉で充実の一週間を!

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