VOL.531『美しい所作は嫌なことも上書きしてくれる』
素敵な所作に心救われた話をします。
先日、用事があって銀座へ行きました。
あの大雨だった金曜日です。
行く前からちょっと嫌な予感はしていたんです。
これって本当に行く必要あるのかな…?と。
この悪天候、もし不要不急なら…と思いつつ一応行ったのですが、
やっぱりというか何というか、案の定、完全なる無駄足でした。
大雨暴風で傘があってもびしょ濡れだし
履き慣れないレインブーツで両足は靴擦れで激痛だし
全く行く必要のない外出だったし
何とも言えない気分になったのですが、
このまま帰ったら、ただ大変な思いをして
時間を無駄にしただけになってしまう…
さすがにそれはいやだな、ということで
ちゃんと銀座を楽しんでから帰ろう!と気持ちを切り替えました。
ドシャブリの中、いろんなお店や百貨店などを見て歩きつつ、
最後に訪れたのが、創業110年、老舗中の老舗の喫茶店、
「カフェーパウリスタ」
芥川龍之介や与謝野晶子など、多くの文化人も通ったとされる
とても歴史のある喫茶店です。
(といっても店内の雰囲気は、いい意味でとても普通です)
2階の窓際に座り、銀座の街並みを眺めながら
濃厚なザッハトルテと珈琲を頂いて、まったりとした時間を過ごし
そろそろ帰ろうと、お会計を終え、
お店を出ようとカウンターの前を通ったその時、
珈琲を淹れてくださった男性が
満面の笑み、良く通る声、しっかりと私の目を見ながら
「ありがとうございました」と
とても丁寧なお辞儀で言ってくださったんです。
その瞬間、
「今日の締めくくりをこのお店にして良かった…」
と、心から思えたんです。
今日は散々な日だったけど、
あんな素敵なお見送りをして頂けたから
良い一日だったなぁと思えた。
それくらい、人の所作にはパワーがあるんですよね。
家の最寄り駅に着いて傘を開いた瞬間、
突風が吹き荒れて、傘の骨があり得ない折れ曲がり方をしてしまい、
ずぶ濡れで帰宅することになったけど^^
あのお見送りの姿を思い出すと、悪いだけの日ではなかったと思える。
人の振る舞いってすごい。
ここまで心を癒やしてくれるのか…。
嫌なこと、散々なことがあった人の心さえも温かくできるような、
私もそんな振る舞いができる人でありたい。
そう思わせてもらえたから、
あの無駄足は、決して無駄ではありませんでした(^_^)
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今日は残りの人生で一番若い日♪
凛とした姿勢と温かい言葉で充実の一週間を!
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