VOL.459『”なるほど”と言われたら怒りますか?』

「自分が言われて嫌な言葉は使わない」

とよく言われます。

もちろん、そうした方がいいのは間違いありません。

でもちょっと難しいのは、

人によって言われて嫌な言葉が違うってことですよね。

 

たとえば「なるほど」

私自身は「なるほど」言われたところで何とも思わないのですが、

過去にものすごく怒られたことがあります。

私がまだ10代で世間知らずだったころ、

バイト先の先輩と会話をしていて、話の内容が本当に興味深かったので

「なるほど!」「そうなんですね!」と相づちを打って聴いていました。

すると後日。

その先輩がめちゃくちゃ怒っていると、人づてに聞きました。

「あの子は人の話を聴くとき『なるほど、なるほど』っていうんだよね(怒)」 と。

ものすごく“上から目線”に感じられてしまったようです。

その後、その先輩にはきちんと謝って、むしろ仲良くなれたので良かったのですが

「なるほど」が人を不快にすることがある、というのを初めて知って衝撃を受けたものでした。

 

 

今でこそマナー本などに良く書いてありますが、当時は全く知らなかったので、

いい勉強になったし、それ以来、言葉選びに少し敏感になりました。

 

ちなみに、前回のテーマは、「他の言い方できないかなと考えてみる」でした。

「なるほど!」と言いたい時、あなただったら、どんな風に言いかえますか?

 

けっこう難しいんですよね。

 

ちなみにネットで調べてみると、

「おっしゃる通りです」
「さようでございます」

という言い回しがたくさん出てきますが、だいぶかしこまった表現ですよね。

 

もう少しカジュアルな間柄の場合だったらどうでしょう?

文脈によって変わりますが、たとえば、

「すごく納得がいきました」

「ようやく理解できました」

「そういうことなんですね」

「全然知りませんでした」

「初めて知りました」

「勉強になります」

「とっても分かりやすいです」

「本当にそうですね」

「それは思いつきませんでした」

「確かにそうですよね」

のような感じに言い換えられそうです。

他にもまだまだあると思うので、ぜひいろいろ考えてみてください。

 

「なるほど」は、納得、同意、共感、感心などの気持ちを表現する言葉。

納得した気持ち、感心した気持ちを、「なるほど」の一言で片づけず、

具体的な言葉にして伝えられたら、相手を不快にすることはないはずです。

 

「自分が言われて嫌な言葉は使わない」のは当然のことだけれど、

自分にとっては全然嫌じゃない言葉でも、相手は嫌だと感じるケースはけっこうある。

でも相手がどんな言葉を嫌だと感じるかなど、関係性が浅い場合は分かりようがない。

だからこそ、言葉を雑に扱わず、他にどんな言い方ができるかなと常に考え、

表現のストックを増やしておくことが有効なんじゃないかと思っています。

 

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今日は残りの人生で一番若い日♪

凛とした姿勢と温かい言葉で充実の一週間を!

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