VOL.458『言葉を雑に扱わない』

所作のレッスンでは、物を丁寧に扱う練習をします。

姿勢や歩き方のレッスンは、自分の体を丁寧に扱う練習をしている、とも言えます。

そしてもう一つ、私が丁寧に扱いたいと思っているのが、

「言葉」です。

 

それは単に、敬語を使いましょう、とか

上品な言葉遣いをしましょう、とか

そういうことではなくて、

【言葉】を雑に扱わないようにしよう、という意味です。

 

 

人は、自分の思いや考えを言葉で表現しますが

言葉を雑に扱っていると、物事を深く考えないようになります。

表面的にしか物事を見ることができないので、本質を捉えられなくなります。

 

自分の言葉遣いが気になる、直したい、とおっしゃる生徒さんは多いです。

言葉遣いを直す、というのは、

良くない口ぐせを直す、きれいな言葉を使えるようになる、

ということももちろんあると思いますが、

私の考える “言葉遣いを直す” は、

表現力を高める、つまり、自分の気持ちを言葉で伝える力を高める

ということだと思っています。

 

表現力・語彙力が高まれば、たとえば今まで

やばい!とか、かわいい!とか、すごい!とか、

なるほど!とか、やだ!とか、むかつく!とか

いつも同じような言い方をしていたのを

もっと自分の感情にしっくりくるように表現できるようになるでしょう。

 

なので、言葉遣いを直したいなぁと思っている方がいるとしたら、

まず語彙力を増やすようにしてみてください。

語彙力が上がると、表現の解像度が上がります。

国語学者の金田一秀穂先生は、「語彙力はデジカメの画素数と同じ」と言います。

1万画素のカメラより、1000万画素のカメラのほうが、正確でクリアに美しく物が見えます。

言葉も同じで、語彙数が増えるほど、自分の気持ちを正確に表現できるし、

何かを思考するときも、クリアに、より深く物事を考えられるようになります。

 

語彙力を増やすためには、本を読んだり映画を見たりはもちろんですが、

つねに「他の言い方ないかな」と考えるクセをつけるといいです。

メールやLINEを送るとき、一回文章を打ってそのまま送るのではなく、

他の言い方ないかなと考えてみる。

何かを言った後からでもいいから、

もっと違う言い方できなかったかな、と考えてみる。

なにも思いつかなかったら、Googleで類語を調べてみる。

 

そんなことを繰り返すうちに、コツコツ語彙力が高まって、

豊かな表現ができるようになってきます。

当然、普段の言葉遣いも変わってくるでしょう。

 

言葉を丁寧に扱うということは、

コミュニケーションする相手を丁寧に扱うことでもあるし、

自分自身を丁寧に扱うことでもあります。

 

今週は、「他の言い方ないかなと考えてみる」

ぜひそんな一週間にしてみてください(^_^)

 

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今日は残りの人生で一番若い日♪

凛とした姿勢と温かい言葉で充実の一週間を!

所作で女性は変わる【 仁礼塾 】HP

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