VOL.497『丁寧は伝染する』
かつて南青山に「大坊珈琲店」という珈琲の名店がありました。
その店主である大坊勝次さんのインタビューを最近読んだのですが
その中にこんな言葉がありました。
「僕は(お店を)、よろいを脱いで、その人がその人自身になる
“ほっ”とできる空間にしたいと思っていました」
「目の前で姿勢を正して、丁寧に一滴ずつドリップして
コーヒーを作ることに集中していくと、自分が自分自身になりきります。
するとそれを見ている人も自分に素直になれるのではないでしょうか。
丁寧は伝染すると思うのです。」
『丁寧は伝染する』
ここで言う“丁寧”というのは、単にゆっくりやるとか静かにやるとか
そういう物理的なことではなく、
本当に「今ここ」に集中し、自分と目の前のことが一体になっているような
“全自分”がそこにいるような、そんな感覚なのかなと想像しました。
その在り方が、見ている人にも伝染していく。
先日、その感じをまさに体感してきたんです。
用があって虎ノ門へ行った際、たまたま入った珈琲店。
とても小さなお店なのですが、それはそれは居心地が良く、
一週間ほどたった今でもまだ余韻が残っているほど。
そのご主人が、一杯の珈琲を丁寧に丁寧に集中して淹れる所作を
カウンターでずっと眺めながら、
まさに“丁寧が伝染する”という感覚を味わっていました。
丁寧であるということは、それだけで見る人の心を癒しほっとさせる。
あなたの所作も、誰かの心を温かくしているかもしれない。
疲れた心を癒しているかもしれない。
特別なことはしなくても、
丁寧に生きているだけで、誰かを幸せにしているかもしれない。
そんなことを感じた珈琲店でのひとときでした。
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今日は残りの人生で一番若い日♪
凛とした姿勢と温かい言葉で充実の一週間を!
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