VOL.433【姿勢編2】『いわゆる“良い姿勢”とは?』
前回、【姿勢編】第1回は「姿勢とメンタルの関係」でした。
悪い姿勢は、上部頸椎に負担がかかったり、
呼吸が浅くなったりして自律神経のバランスを崩す
というお話をいたしましたね。
では、悪くない姿勢、良い姿勢って
一言でいうと、どういう姿勢だと思いますか?
ぜひちょっとご自身で考えてみてください。
背筋がスッと伸びている?
骨盤がきちんと立っている?
もちろん、それらも姿勢の要素ですが
良い姿勢とは、
『骨と骨との連なりが自然体(ニュートラル)な姿勢』
と言えます。
というわけで、【姿勢編】第2回のテーマは
「いわゆる“良い姿勢”とは?」です。
骨格と筋肉の関係
人の体は、骨と、関節と、筋肉で形作られています。
姿勢の基本となるのは骨格で、
その骨にくっついて関節を動かしているのが筋肉(骨格筋)です。
その骨格筋の“筋力のバランス”が何らかの理由で崩れると
それに伴って骨格がゆがみ、姿勢が崩れるわけですね。
・筋力の強弱バランスが崩れる
↓
・それによって骨格がゆがむ
↓
・結果、姿勢が悪くなる
巻き肩、O脚、ストレートネック etc
どれも筋肉のバランスが崩れています。
バッグをいつも同じ方の肩にかけたり、
座るとすぐに脚を組んだり、
立っているとき、片方の足に体重をかけたり…
といった、特定の姿勢を長く続けるような生活習慣は
筋肉のバランスを崩す原因になります。
この“崩れた筋肉のバランスを整える”ことが、
姿勢を改善するステップになります。
姿勢改善の流れ
1、ニュートラルな姿勢の状態を知る
↓
2、自分の姿勢の改善すべき点を見つける
↓
3、必要な筋肉を強化 or ストレッチして筋力のバランスを整える
順番に見ていきましょう。
1、ニュートラルな姿勢の状態を知る
まずは、
「骨と骨との連なりが自然体(ニュートラル)な姿勢」
のポイントを確認します。
立った状態を「横」から見た時に、
◆耳たぶ、
◆肩峰(肩のぐりぐりした骨)
◆大転子(太ももの付け根のでっぱり)
◆ひざ(お皿の後ろ側)
◆くるぶし(外くるぶしの前の辺り)
この5点が一直線に結ばれている状態です。
正面(背面)から見た場合は、
体の中心が一直線で、肩、骨盤が水平、
左右対称になっているかどうかを見ます。
2、自分の姿勢のくせを知る
ニュートラルな姿勢のポイントを押さえたら、
つぎに自分の姿勢とのギャップを見極めます。
方法として一番簡単なのは、
「ふだんの姿勢」と「よい姿勢」両方の写真を撮ってみる、です。
そして、よーく見比べてみて、
どこがくずれているか、
どこに傾きがあって、
どれくらい傾いているか
などを写真を見ながらチェックします。
生まれつき骨に変形があるなどの場合を除けば、
ピシッと意識すれば、だれでも “一時的”には良い姿勢にできるはずです。
でも、少し時間が経つと “いつもの姿勢” に戻ってしまいます。
それは、長い年月をかけて筋肉のバランスがそのようにクセづいてしまっているからですね。
筋力が弱いところ
伸びているところ
縮んでいるところ
これらは一人一人ちがうので、自分はどうなっているのかを調べてみましょう。
そして、
3、必要な筋肉を強化 or ストレッチする
たとえば、「巻き肩」の人。
肩が前に出ている、ということは、
肩甲骨を引き寄せる「菱形(りょうけい)筋」が弱くなっていて
「小胸筋・前鋸筋」が硬く縮んでいます。
だから肩を引いた状態をキープできないんですね。
なので、
小胸筋・前鋸筋はストレッチで緩め、
菱形筋はエクササイズで強化すれば、
筋肉の強弱のバランスが整い、
巻き肩を改善できることになります。
(姿勢改善に必要な筋肉の具体的な
エクササイズについては今後取り上げていきます)
自分はどこを強化して、どこをストレッチすべきなのか、
客観的に自己分析することから始めてみてくださいね。
◆◆◆まとめ◆◆◆
・良い姿勢とは、骨と骨との連なりが自然体(ニュートラル)な姿勢
・長年の生活習慣などによって“筋力のバランス” が崩れる
↓
それに伴って骨格がゆがむ
↓
姿勢が崩れる
・姿勢改善の流れ
1、ニュートラルな姿勢の状態を知る
◆耳たぶ、
◆肩峰(肩のぐりぐりした骨)
◆大転子(太ももの付け根のでっぱり)
◆ひざ(お皿の後ろ側)
◆くるぶし(外くるぶしの前の辺り)
この5点が一直線になっている。
2、自分の姿勢の改善すべき点を見つける
「ふだんの姿勢」と「よい姿勢」両方の写真を撮って見比べる
3、必要な筋肉を強化 or ストレッチして筋力のバランスを整える
・硬く縮んでいるところはストレッチ
・緩んで伸びているところは強化(筋トレ)
―――――――――
【姿勢編】第2回「いわゆる”良い姿勢”とは?」は以上です。
今回は、立ち姿勢でのポイントを確認しました。
次回は、座り姿勢についてです。
「世界一座っている時間が長い」と言われる日本人にとって
座り姿勢は、ある意味、立ち姿勢よりも気を付けるべきなのかもしれません。
ともあれ、次回までに
「普段の姿勢」と「良い姿勢」の写真を撮って、自己分析してみてくださいね。
今週もお疲れさまでした!
参考文献―――――――
カラダが変わる!姿勢の科学
石井直方 著
Tarzan No.787
[いい姿勢で、健康になる]
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今日は残りの人生で一番若い日♪
凛とした姿勢と温かい言葉で充実の一週間を!
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