VOL.494『エレベーターガール』
子どもの頃、日本橋高島屋で見た「エレベーターガール」の姿が、
ずっと忘れられずにいます。
エレベーターガール特有の声の質感で、一階一階丁寧に案内していたこと。
白い手袋をはめた手を添えて、静かにドアを開け閉めしていたこと。
体は前を向きつつも、後ろにいるお客様への気配りを感じる佇まい。
きれいなお辞儀でのお見送り。
子どもの頃に一度見ただけなのに、
レトロなエレベーターと相まって鮮明に覚えています。
つい先日、ン十年ぶりに娘と共に日本橋高島屋に行く機会があり
もう一度あのエレベーターに乗りたい…
でもエレベーターガールなんて今の時代にいるんだろうか…と
期待半分で乗ってみました。
すると、ちゃんといました(^_^)
日本橋高島屋では、今も昔と変わらず、
白い手袋をはめた手を添えながらエレベーターのドアを開けてくれました。
初めての体験に娘はいたく感動(*^_^*)
エレベーターを操作する職業があるってこと?!と驚いていました。
実際には、「受付・エレベーター運転・店内放送」の三つを担う
「ご案内係」というお仕事だそうで、かなりの訓練を積んだプロフェッショナルな業務です。
とはいえ、
エレベーターの開閉については、昔は手動だったので操作が難しかったようですが
今は誰でも自分でできるわけで、あえてエレベーターガールに
操作してもらう必要はないのかもしれません。
実際に、人件費の無駄なのでは?というコメントも見たことがあります。
たとえそうだとしても…、
効率だけでは割り切れないものがここには存在するんだよなぁ…と、
感動する娘の顔を見て思うわけです。
どうして私が子どもの頃に見たエレベーターガールの姿が
大人になっても忘れられないのか。
どうして娘はあんなに感動したのか。
何がそんなに多くの人の琴線に触れるのか…。
どんなにAIが進んでも「人」にしかできないことがあって、
そして、美しい所作はずっと心に残る。
そんなことをエレベーターガールの
存在感から感じました。
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今日は残りの人生で一番若い日♪
凛とした姿勢と温かい言葉で充実の一週間を!
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