VOL.519『礼儀正しさと堅苦しさ』
前回からのつづきで、今回のテーマは「礼儀正しさと堅苦しさについて」です。
礼儀作法という言葉に対しては、
どことなく堅苦しいイメージをお持ちの方も多いかもしれませんね。
仁礼塾に通う生徒さんが、お友達などに「所作を習ってるんだよね」と言うと、
「いいねー!大事だよねぇー」と言ってくれる一方、
「『でも、私にはそういう“堅い”のはいいかなぁ~』とも言われちゃうんですよねぇ」
というお話を時々伺います。
所作や礼儀作法を学ぶ →堅苦しくなっちゃう →自分のキャラではない
という感じのようなのですね。
お気持ち、すごくよく分かるんですが、その誤解とけたらいいなぁとも思ってます。
「礼儀」には2つの意味があって、
個人に対しては、相手への気配りや敬意、慎みの気持ちを言葉や振る舞いで表現すること。
社会においては、社会生活の秩序を維持するための知恵。
どちらも「人間関係や社会生活を円滑にするための方法」なので、
本来は、堅苦しさは関係ないはず。
なのに、礼儀作法に堅苦しさを感じるとしたら、それは
【手段と目的が入れ替わっているから】なのかな、と個人的には考えてます。
礼儀作法の目的は、円滑で穏やかな良い人間関係を築くこと。
そのために考えられた方法や知恵が礼儀作法なのに、
いつしか“それら一つ一つの作法を正しく行うこと”が目的にすり替わってしまう。
そうすると礼儀作法が単なる堅苦しい決まり事になっていく。
覚えることがたくさんあって面倒くさい~となるのは当然ですよね。
また、礼儀作法において大事なキーワードの一つが『調和』
とてもフランクな居酒屋さんで、まるで高級フレンチのような振る舞いをしていたら、
むしろ無作法だよね、というように、調和が取れているかも大事な要素。
相手の気持ちや、その場の雰囲気、周りとの調和を考えず、
「自分はこれが正しい」と信じる振る舞いをつねに貫いてしまえば
それもまた「堅苦しい」になる。
実際のところ、自分に芯(軸)がある人ほど、しなやかな柔軟性があります。
芯があるからこそ、柔軟に相手に合わせられるし、合わせてもブレない。
ブレないという自信(確信)がある。
相手への配慮や尊重を表現し、穏やかな人間関係を築くための振る舞い。
相手の気持ちや、場の雰囲気、周りとの調和を考えた振る舞い。
ここに、前回取り上げた「心の距離感」の調整を行えば、
「礼儀正しさ」と「フレンドリー」は両立できる。
そんな風に私は考えています。
皆さんはどんな風に考えましたか?
宜しければお聞かせくださいね。
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今日は残りの人生で一番若い日♪
凛とした姿勢と温かい言葉で充実の一週間を!
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