VOL.502『コーヒーカップの置き方問題』
カフェや老舗の喫茶店、ホテルのラウンジなどに
行った時のことを思い出してみてください。
コーヒーカップのハンドル(取っ手)は、どちら向きで置かれますか?
おそらく、お店によってバラバラなんじゃないかと思います。
右向きだったり左向きだったり、
スプーンの位置も、手前だったり奥だったり。
ここには色々な考え方があります。
では、それぞれどのような意図があるのでしょうか。
(ちなみに、
左向きに置くのはイギリス式
右向きに置くのはアメリカ式
というのもありますが、今回はそれ以外で考えてみます)
◆取っ手を右に向ける場合
利き手を基準に考えます。
和・洋どちらも配膳では「右利き」が基準。
なので「右取っ手」はとても素直な考え方。
相手が左利きだとわかっているなら、
「左取っ手」で出してあげればいいですね。
◆取っ手を左に向ける場合。
老舗の喫茶店などでよく見かけます。
これは、砂糖やミルクを右手で混ぜる際、
左手を取っ手に添えると混ぜやすいという理由から。
混ぜ終わったらスプーンは奥に置き、
カップをくるっと回して取っ手を右に向けてから飲みます。
もし相手がブラックしか飲まない、と分かっているなら、
最初から「右取っ手」で出してあげればいいですね。
ちなみに、帝国ホテルでは、
「右取っ手&スプーンはカップの奥」
というスタイルで出されます。
理由は、良い豆を使った美味しいコーヒーだから、
基本はブラックで飲んでほしい(スプーンは使わないよね)
ということの表れだと聞きました。
なお、絵柄のあるカップの場合は
当然メインの絵柄が正面に来るように置きます。
(多くは「右取っ手」になるはずです)
というわけでまとめると、
・相手の利き手はどちらか
・ブラックか砂糖ミルクを使うか
・絵柄のあるカップかどうか
と言ったことを総合的に判断してどう置くか決めます。
とても小さなことですが、こういったことを考えるのも
おもてなしであり思いやりの表れ。
そんな相手の意図(思い)を丁寧に感じ取ろうとすることは、
おもてなしを受ける側の心ですね。
もし、あなたの家に友達やお客様が来たとして
コーヒーや紅茶を出すとしたら、どちら向きに出しますか?
あなたならどう考えますか?
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今日は残りの人生で一番若い日♪
凛とした姿勢と温かい言葉で充実の一週間を!
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