VOL.441【姿勢編10】『姿勢と呼吸の関係』

【姿勢編】第10回のテーマは、『姿勢と呼吸の関係』です。

姿勢編1『姿勢とメンタルの関係』で、呼吸については少し触れていました。

 

姿勢が悪い

呼吸に係わる筋肉の働きが悪くなる

呼吸が浅くなる

交感神経優位になる

自律神経のバランスが崩れる

身体症状、心の症状につながる

 

ということでしたね。

今回は別の側面から見ていきます。

 

呼吸を感じてみる

今、読みながらできる方は、

ぜひ一緒にやってみて頂けますでしょうか。

 

1、まず、お腹に手を当てて深く呼吸します。

お腹がしっかり膨らむことを感じてください。

 

2、つぎに胸に手を当てて深く呼吸します。

胸がきちんと広がるのを感じてください。

 

3、つぎに左右の肋骨(脇腹の辺り)に両手を当てて深く呼吸します。

肋骨がぐぐっと横に広がるのを感じてください。

 

4,最後に背中(肩甲骨の下あたり)に手を当てて深く呼吸します。

背中側もしっかり広がっているのを感じてください。

 

呼吸って、腹式や胸式など、どうしても体の“前面”を意識しがちですが、

“前後左右”に 大きく広がったり縮んだりしています。

 

そのことを、体に手を当てて実感し、その状態をいつもイメージしておくと

“深い呼吸” がしやすくなります。

 

そしてここからが大事なのですが、

そんな風に“深い呼吸”をすると、頭の位置が自然と正しい位置に戻るのを

感じられるのではないでしょうか。

 

たとえば、わざと少し猫背にしてみてください。

そして鼻から息をぐーっと深く吸い込むと、

自然と体が起き上がってくるはずです。

 

きちんと深い呼吸をすれば

姿勢は自然と正されます。

 

深い呼吸をするために姿勢を正す。

姿勢を正すために深く呼吸をする。

呼吸と姿勢は表裏一体です。

 

(ちなみに、筋肉が硬いと深い呼吸ができません。

首、胸、背中や脇腹をストレッチして、毎日ほぐしておくようにします。

疲れた時などに背伸びしたりしますが

その時ついでに胸や脇腹などもしっかり伸ばすようにします。)

 

呼吸で筋トレをする

先ほど、姿勢と呼吸は表裏一体と言いました。

これまで、姿勢を整えるための筋肉を色々と取り上げてきましたが、

姿勢と呼吸、両方にとって、とりわけ大事なのが、

前回取り上げた【脊柱起立筋】

腹筋群のときに取り上げた【腹横筋】です。

 

 

「脊柱起立筋」は、上半身が倒れないよう支えるとともに、

息を大きく吸い込むときにも働き、

「腹横筋」は、体幹を安定させるとともに、

息を吐き切るときにも働きます。

 

呼吸のためにも姿勢のためにも鍛えておきたい筋肉なわけですが、

ここで、呼吸による筋トレ、「ドローイン」を押さえておきます。

有名なのでご存知の方が多いと思いますが、

念のため、おさらいしておきます。

 

ドローインは、お腹のインナーマッスル「腹横筋」を鍛えます。

腹横筋はいわば「コルセット」。鍛えることで、

お腹が引き締まり、体幹が安定し、姿勢も整います。

 

以前、腹横筋の筋トレとして「プランク」を取り上げましたが、

ドローインはいつでもどこでも、寝てても立ってても出来るので

かなり取り組みやすいです。

 

<やり方>

 

 

1,仰向けに寝て膝を立てます。

(立ってやる場合は背筋を伸ばして姿勢を整えます)

 

2,お腹をグッと凹ませます。

 

3,凹ませた状態をキープしたまま

鼻から吸って口から吐く呼吸を繰り返します。

 

4,30秒~60秒続けたら元に戻します。

 

一日に何度やっても構いません。

お腹を凹ませて呼吸をする、というだけのことなので、

思い立ったらすぐにできます。

 

さらに、歩きながらドローインをする、

「ドローインウォーキング」をすることによって

トレーニング効果は倍増します。

けっこうキツイので歩いている間ずっとはできませんが

時折やるだけでも十分です。

お腹周りが気になる方には特にオススメです。

 

◆◆◆まとめ◆◆◆

・姿勢が悪い→呼吸が浅くなる→自律神経が乱れる→心身の不調に繋がる

・お腹、胸、肋骨、背中に手を当てて、呼吸の動きを感じてみる

・「深い呼吸」は、姿勢を正してくれる

・筋肉が硬いと深い呼吸ができないのでまめにストレッチを

・姿勢と呼吸は表裏一体の関係

・脊柱起立筋と腹横筋は、姿勢にとっても呼吸にとっても大事な筋肉

・呼吸による筋トレ「ドローイン」で、いつでもどこでも腹横筋を鍛える!

 

ーーーーーーーーーー

自律神経の中で、唯一自分でコントロールできるのが「呼吸」。

深い呼吸を意識的に行うことで、自律神経のバランスが整い、

心が落ち着き、抗重力筋が鍛えられ、姿勢が整います。

 

さらには、

血流が良くなる、

脳に酸素が取り込まれ集中力が高まる、

基礎代謝が上がる、などなど

深い呼吸には様々な効果があります。

 

一日に3万回行っているという呼吸。

ずっと意識し続けることはムリだけれど、

時々思い出しては、意識的に深い呼吸をする、

ということを、ぜひ日常の生活習慣にしたいですね。

 

ちなみに、

腹横筋について以前の記事はこちら

VOL.435【姿勢編4】『姿勢のために必要な筋肉』

 

脊柱起立筋について以前の記事はこちら

VOL.440【姿勢編9】『脊柱起立筋を鍛える』

 

【姿勢編】第10回「姿勢と呼吸の関係」は以上です。

次回は、「姿勢と集中力の関係」について取り上げてみます。

年齢を重ねるごとに、集中力が続かなくなってきたと感じている今日この頃。

姿勢でどうにかなるのであれば嬉しいのですが…(^_^)

というわけで、今週もお疲れさまでした!

 

参考文献―――――――

「呼吸と姿勢の新法則」
兼子ただし監修

Tarzan No.708
[呼吸と姿勢]

 

*~*~*~*~* ~*~*~*~*

今日は残りの人生で一番若い日♪

凛とした姿勢と温かい言葉で充実の一週間を!

所作で女性は変わる【 仁礼塾 】HP

★バックナンバー一覧は、こちら からどうぞ。

★2018年以前のメルマガバックナンバーは こちらのブログで全て読めます。