VOL.438【姿勢編7】『巻き肩を改善する』
【姿勢編】第7回のテーマは『巻き肩を改善する』です。
その前に、ここまでのテーマをざっくりおさらいしておきます。
・キーワードは「自律神経とセロトニン」
・姿勢が悪い⇒上部頸椎に負担⇒神経伝達が悪化⇒自律神経が乱れる
・姿勢が悪い⇒呼吸が浅くなる⇒交感神経優位に⇒自律神経が乱れる
・セロトニンは、自律神経のバランスを整えるとともに、
姿勢を維持する筋肉を活性化し、精神の安定、安心感、平常心につながる
・ウォーキング(歩禅)は、セロトニンを活性化させ、姿勢も改善され、自律神経も整える。
・良い姿勢とは、骨と骨との連なりが自然体(ニュートラル)な姿勢のこと
・ニュートラルな状態は、
◆耳たぶ、
◆肩峰(肩のぐりぐりした骨)
◆大転子(太ももの付け根のでっぱり)
◆ひざ(お皿の後ろ側)
◆くるぶし(外くるぶしの前の辺り)
この5点が一直線になっている。
・ 自分の姿勢の改善すべき点を見つけ、必要な筋肉を強化 or ストレッチして筋力のバランスを整える
・座り姿勢で大切なのは『坐骨で座る感覚』
・良くない座り姿勢 3選
1、前かがみ(猫背)
2、仙骨座り
3、反り腰
・座り姿勢は”意識”だけでは崩れやすい。PCを置く高さなど環境から整える。
・【抗重力筋】は姿勢を保持するための筋肉。
・腹筋は四層構造。姿勢にとって大事なのは、インナーマッスルの腹横筋。
・腹横筋を鍛える【プランク】を正しいフォームで行う。
・大腰筋が衰えると、骨盤がゆがみ正しい姿勢を維持できず、
内臓が下垂して下腹がぽっこりし、小さな段差でつまづきやすくなる。
・筋トレ1「もも上げ足踏み」
太ももを床に水平になるまで上げ足踏みする
・筋トレ2「レッグレイズ」
仰向けに寝て、両脚を上げ下げする
1、なるべく階段を使う(太ももを上げる)ことで大腰筋が鍛えられる
2、腹式呼吸で横隔膜を動かすことで、大腰筋も働きやすくなる
・「心技体」の順番は、体→技→心。まずは土台の体作りから。
・お尻の筋肉は、骨盤の安定をサポートする&股関節を動かす働きがある。
・「踏み台昇降」は、体幹~下半身の筋肉をまとめて鍛えられ、心肺機能が高まり、血行も良くなる。
巻き肩の改善方法
というわけで、第7回のテーマは「巻き肩」です。
巻き肩の原理は、
胸(前側)の筋肉が縮んで短くなる
↓
背中側の筋肉が伸びる
↓
肩が前方に引っ張られる
なので、縮まって肩を前に引っ張ている筋肉をゆるめ、
伸びてしまった背中側の筋肉を強化すれば
肩の位置を元に戻すことができます。
具体的には、
「小胸筋・前鋸筋(ぜんきょきん)」をゆるめ、
「菱形筋(りょうけいきん)」を強化します。
1、小胸筋をほぐす
↓
2、前鋸筋をほぐす
↓
3、菱形筋エクササイズを行う
1、小胸筋をほぐす
小胸筋は、肩の付け根から胸に向かって伸びています。
まず肩の付け根辺りに指をあてて、指圧しながらほぐすようにマッサージします。
小胸筋に沿うように少しずつ移動させながら、痛みを感じない程度の力加減でほぐしていきます。
テニスボールを使うと、より深いところまでほぐせます。
床でうつ伏せになったら、小胸筋にテニスボールを当て、
体を小さく前後左右に動かしたり、体重をかけるだけでもいいです。
2、前鋸筋をほぐす
前鋸筋は、肩甲骨の裏側から肋骨に付着している筋肉で、ちょうど脇の下あたりにあります。
ここが硬くなると、やはり肩が前に引っ張られてしまうので、時々マッサージして緩めておきます。
<やり方>
1.左手で右側の前鋸筋のあたりをグッと押さえます。
2.押さえながら、肩を後ろに回します。(10回程度)
3.反対側も同じように肩を後ろ回しします。
左右10回ずつ×2セットくらい行うとほぐれてきます。
<ポイント>
・筋肉の動きが感じられるくらい圧力をかけて、しっかりと前鋸筋を押さえます。
・肩を回すとき、肩が上がらないよう(首をすくめないよう)気をつけます。
(首を長く伸ばしながら行っているイメージ)
・巻き肩を改善させたいので、後ろ回しだけでいいです。
前鋸筋が凝り固まると、二の腕にも脂肪がつきやすくなるそうなので、
まめにほぐしたいですね(^_^)
3、 菱形筋エクササイズを行う
前側の筋肉がほぐれたら、菱形筋を活性化させます。
菱形筋は、肩甲骨の内側についている深層筋で、
肩甲骨を引き寄せ、正しい位置に保ってくれます。
菱形筋を鍛えることで、姿勢改善はもちろん、
慢性的な肩こりの改善も期待できます。
<手順>
1.脚を肩幅くらいに開いて立ち、姿勢を正します。
2.両手でタオルを肩幅より少し広い長さに持ちます。(なるべくタオルをピンと張って)
3.両腕を上に伸ばして、頭の真上にタオルがくるように真っすぐ上げます
4.タオルを左右に引っ張り合いながら、ひじを深く下げていき、頭の後ろを通してタオルを下ろします
5.タオルを下ろしきったところで3秒ほどキープ
6.3~5をゆっくり繰り返して腕を上下します(10~20回程度)
<ポイント>
・上げる時も下げるときも、タオルが緩まらないようにピンと張った状態で行います。
・腕を早く動かさず、ゆっくり丁寧に上下させます。
・ひじを下げた時、腰が反らないように気を付けます。
巻き肩になってしまう原因
・長時間スマホ、タブレット、PCを使う
・裁縫や縫物、手芸などの手作業
・長時間、勉強などで字を書いたり、絵を描いたりする
・睡眠時、いつも横向きで丸まって寝ている
等々、前かがみの体勢になる生活習慣が原因になっています。
なるべく姿勢よく行うよう努力はした方がいいですが、前かがみにならざるを得ないことも多いです。
なので、毎日ちょっとした合間に1~2分でも、ちょこちょこエクササイズして、まめにリセットするのが本当に大事です。
タオルを使うエクササイズは、洗顔やシャワーの後についでに行ったり、
デスク横にタオルを一枚置いておいて、一息つく度にいつでも出来るようにしておくなど、
「普段やっている習慣に自然な形で入れ込む工夫」が大切です。
◆◆◆まとめ◆◆◆
・巻き肩を改善するためには、
縮まって肩を前に引っ張ている筋肉をゆるめ、伸びてしまった背中側の筋肉を強化する。
具体的には、
1、小胸筋をほぐす
↓
2、前鋸筋をほぐす
↓
3、菱形筋エクササイズを行う
・小胸筋は、指圧しながら押しほぐす
・前鋸筋は、手で筋肉を押さえながら、肩を後ろ回しする
・菱形筋は、タオルの両端を引っ張るように持ち、頭の後を通して上げ下げする
・日常生活のさまざまな動作において、前かがみになるのは避けられない。
こまめにリセットを!
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巻き肩の弊害としては、
・肩こり、首コリ、腰痛といった痛み
・バストダウンや老けてみえるなど見た目の問題
・血流が悪くなり、基礎代謝が落ちる
・呼吸が浅くなる
などなど、たくさんあります。
呼吸が浅くなることの弊害は、これまで何度も書いてきました。
しっかり対策しておきたいですね。
次回は、巻き肩と同じように生徒さんでも気になっている方の多い
「ストレートネック」を取り上げようと思っています。
今週もお疲れさまでした☆
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今日は残りの人生で一番若い日♪
凛とした姿勢と温かい言葉で充実の一週間を!
所作で女性は変わる【 仁礼塾 】HP
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